バス用新型運賃箱「LFZ」を開発
~安全・安心を追求した構造に進化~

2018年 1月15日

レシップホールディングス株式会社の連結子会社レシップ株式会社(本社:岐阜県本巣市、代表取締役社長:杉本眞)は、従来型のバス用運賃箱を大幅に改良し、乗客の安全・安心を追求するとともに、 バス事業者の業務効率を高める新型運賃箱「LFZ」を開発しました。
本製品は2018年1月より販売を開始し、2022年までに1万台の販売を目指します。

新型運賃箱「LFZ」の主な特徴は、以下のとおりです。

(1)小型・軽量化
現在はICカードの普及に伴い、バスの運賃精算においても現金の取扱量が減少傾向にあることから、運賃箱の硬貨保管領域を縮小し、奥行きを50mm短くしました。これにより、運賃箱の小型・軽量化が進み、車内空間の確保や燃費の向上が期待できます。

(2)乗客の安全・安心、利用しやすさを追求した構造
運賃箱の上蓋を樹脂化し、凹凸のないフラットな形状に変更したほか、自動車規格(JASO)の突起物処理に関する基準をもとに、乗客の安全に配慮した設計を行いました。その他、視認性に優れた高視野角の乗客用モニターの設置や、ユニバーサルデザインを意識した配色、 ピクトグラム、点字の新規採用、インバウンドに配慮した英語併記などを取り入れることによって、運賃精算における乗客の利便性を追求しました。

(3)操作性・メンテナンス性の向上
現在の乗務員用操作盤はボタン式が主流ですが、大型タッチパネル式に切り替えたことにより、操作性と視認性が向上しました。乗務員による誤操作を防止し、正確な運賃計算、乗客サービスの迅速化をサポートします。そして、LIVU(路線バス運行支援ユニット) の自動歩進システムとの連携により、バス車載機器の自動化に合わせて、正確で確実な運賃収受を実現します。
さらに、運賃箱でエラーが発生した際は、大型タッチパネルのモニターに故障部位や応急処置のガイダンスが表示されます。整備担当者がイラストでエラーの詳細や修理手順、異常箇所を確認できることで、修理のポイントを迅速に把握できるようになり、 作業効率の向上が期待されます。また、これまでよりも詳細にエラー履歴等のログを取得・表示するため、運賃箱の保守・点検時の分析に役立ちます。
その他、金庫LANシステムの改良により、運賃表示器や行先表示器のソフトウェアやデータの更新作業を簡略化しました。これまでは機器ごとに更新作業を行っていましたが、今後は新型運賃箱を通して、自動でソフトウェアやデータが更新されます。

(4)硬貨処理機能及び通信速度の向上
硬貨の搬送構造等の見直しにより、硬貨の処理速度及び選別精度が向上しました。また、運賃箱内の各機構間の通信速度や、運賃表示器との通信速度が向上することで、従来と比較し、データの読み取りや書き込み時間の短縮を実現しました。

レシップ株式会社は、今後も製品の性能改善や、新製品の開発に取り組み、公共交通機関の発展に貢献してまいります。

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